2月最後の日曜日は前回練習日に比べ、参加者が多く盛況でした。間もなく弥生の節句です。このおひな様は横浜・三溪園にお飾りされていた由緒ある品です。今日も快晴ですが非常に寒く乾燥しています。こんな日は刀を振る時足裏の滑りが気になります。足元を固めるため抜刀では素足が原則とされています。重い刀を振りぬき固い藁を斬る時に足元が固まっていないと斬りそこないます。刀を振る時はその直前は必ず右足なり左足なりが静止した状況でなければなりません。一秒の何分の一の間です。時間の間は静止しますが、気の間は空けてはいけません、気は続き、油断なく、隙なく振ります。筆者などは寒さに負け冬は足袋を着用しますが、足を滑らせつつ刀を振るとほぼ100パーセント斬り損ないます。
さて、斬り終わった刀は畳の汚れや水分がついています、即乾いた手ぬぐいで汚れをふき取り、続いて丁子油などをしみこませた布で拭きあげます。もしもこれを放置しておくと一時間もたたないうちに刀の表面に錆が発生します。手入れに関しても油断大敵です。
最後の写真は二ふりの刀の棟(峰)の重ねを比べています。重ねとは刀の厚みということです。刀によりこの重ねが異なります。抜刀においてよく切れるものはこの重ねが薄いものです。あとは刀の幅(棟から刃先までの長さ。鍔に近い区部分の元幅と横手・切っ先近い部分の先幅)も切れ味に関係します。会員はお互いの刀を比べてより良く斬ることができる刀についての知識も交換し合っています。