拘り

抜刀道は意外と繊細であると前回述べました。本日はこだわりについてです。

先ず斬り終わった時の刀の切っ先の高さです。

面を斬る→胸の高さ   頚に切り込む→腹の高さ  脇下・腹部から切り上げる →頭上

袈裟を斬る→膝の高さ  胴を切り抜く→へその高さ  小手を切り落とす→太ももの高さ

斬った後の残身→切っ先が45度下がり  血ぶり直前→水平  等です

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これらの動作はこだわりというよりは決められたことで、必ずしなくてはいけないことです。その他各自のこだわりがあります。納刀時右手に持った刀の鍔元を鯉口にのせ、左手を鞘引きをし、右手を右前方にのばしつつ刀の切っ先を鞘に入れるのですが、その鯉口に乗せるときの刃の角度に拘ります。わずかな角度の違いで、納刀に差が出ます。納刀はその剣士の熟練度の違いがはっきり出る部分です。

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意外と

さて、前回の練習は私事でお休みをいたしましたので今日は久しぶりの更新です。

抜刀は真剣を使って、巻き藁をばっさばっさと斬るので、荒々しい武道だと思われがちです。現代においては、巻き藁を互角の武士であると想定して斬るのですが、現実に人を斬るということは絶対におこりません。勿論、気迫を込めて斬るつもりで練習を行いますが、斬るということと同時に形の完成から派生する様式美を求める部分が多くなります。歩き方、刀の下げ緒の捌き方、刀の構え方、振り方、斬る時の姿勢、斬った後の血振り、下がり方、など細部にわたって神経を使うように心がけます。

たとえば本日映像にしてみましたが血振り時の左手の位置、形なども神経を使う部分です。左手は右手と同じ高さになるように刀の栗形の上を抑え、親指以外は揃える。と有ります。血振りの左手ひとつとっても細かく決められています。それを一つ一つ完成させていくことにより、様式美が生まれます。

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そうです。抜刀道は意外と繊細なのです。

さて、会員の新しいお宝が届きました。そうです!新しい刀です。拵えは天正拵え(戦国期の武用本位のもの、簡素かつ機能的で堅牢である)鍔は自分の所有していたものをつけ、柄巻は紺の皮拵え、会員にとってはうれしいうれしいお宝です。他の会員も集まりワイワイ拝見いたしました。もったいないとためらう所有者をけしかけ試し切りもしてみました。筆者ももう一振り、などと・・・・・

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